「2021/11/18」STAAD.Pro CE Update 8 v22.08.00.175日本語版がリリースされました


STAAD.Pro CONNECT Edition Update 8 v22.08.00.175日本語版 がリリースされました
本リリースの主な更新内容は以下のとおりです(英語版のWhat's Newはこちらです)。

  1. 解析モデリングワークフロー
    インド設計規準の風荷重追加
    インド設計基準IS875 (Part 3):2015に基づいた風荷重ジェネレーター機能が追加されました。風荷重を生成するため、以下の2つの方法があります。
    方法1:(従来の方法)プロジェクトの場所、構造タイプ、風パラメータを入力し、風定義を生成し、風荷重を生成します。

    注意:画像をクリックすると、大きな画像が表示されます(以下同様)
     
    「生成」ボタンをクリックすると、風を定義するダイアログが表示されます。必要な情報を入力して、OKボタンをクリックすると、風の定義が完了となります。

      
    「追加」ボタンで定義した風を追加できます。

     
    定義した風を基に風荷重を生成できます。

     
    方法2:(新しい方法)入力パラメータに基づいて自動的に風定義および荷重ケースを生成します。

     
    新機能 (方法) により、風圧係数を設定することで、構造の外面と内面を両方考慮でき、風荷重の作成時間を短縮できます。

     
     
  2. 物理モデリングワークフロー
    1. 構造ウィザード拡張
      構造ウィザードのRCDCタンクのテンプレートが拡張され、地盤に部分的または完全に埋設されたタンク、壁厚みに段差があるタンクのテンプレートが追加されました。物理モデリングにて作成したタンクをRCDCへ変換し、スムーズにタンク設計を行えます。タンクが埋設されている場合、スラブのベースに作用する浮力および追加荷重を含め、地盤の圧力を生成できます。


    2. グループマネージャ機能追加
      解析モデリングワークフローと同等なグループマネージャ機能が追加されました。複数のグループを同時に選択することが可能となり、大規模のモデルに対して操作性が改善されます。
          
    3. iTwinサービス更新
      STAAD.Pro Update7よりテクニカルプレビューとして追加されたiTwinサービスは、本リリースよりEarly Access Program(EAP)のユーザー様へ公開されています。EAPの詳細について、こちらのリンクをご覧ください。本機能を用いて、ProjectWise 365のiModelと連携し、設計コードAISC 360-16の解析結果を共有できます。


      また、ProjectWise 365のiModel連携と共にSTAAD.Pro 内のクラウド機能が一時廃止されることになりました。ローカルPCのISMモデルの同期機能には変更なく、ISMモデル作成・更新のための「Pull to File」および「Push to file」ボタンは従来どおりご利用いただけます。    
       
  3. 相互運用性
    ProjectWise 365と連携することで、デザインレビュー、問題解決、資料管理などのサービスが提供されています。また、クラウドにて保管されるデータは、ローカルPCに同期でき、チームメンバーとの共有がより容易になります。STAAD.Pro 開発チームは、ProjectWise 365開発チームと協力し、データの相互運用性を確保しています。ProjectWise 365についてちらのリンクをご覧ください。

  4. 中国鋼構造設計ワークフロー
    STAAD.Pro Update7より中国鋼構造設計ワークフローはSTAAD.Pro内に組み込まれ、STAAD.Pro で設計基準GB 50017に従って鋼構造設計を行えます。本リリースでは、以下にように中国鋼構造設計ワークフローが改善され、より充実な設計機能を提供しています。
    ● 複数パラメータの取り扱いが改善され、パラメータのセット(ソリューション)を定義できます。
    ● 材質の取り扱いが改善され、材質を自由に定義できます。
    ● 解析アウトプットのコードの色付けが改善され、警告が黄色で表示されます。
    ● アングルブレースの取り扱いが改善され、ブレースをより正確な位置に配置できます。
    ● アルチメイト(ULC)あるいはサービス(SLC)として定義された荷重組み合わせを取り扱いできるようになりました。
    ● 梁の設計機能が拡張され、軸力および曲げモーメントに対応できるようになりました。


       

  5. 接合設計ワークフローの更新
    接合設計ワークフローが更新され、RAM Connection V13.5の機能を使用できるようになりました。IS800-2007に準拠したガセット接合設計やAS4100-1998に準拠した管式斜め組み継ぎの接合設計が可能になりました。



  6. 設計機能改善
    1. CAN/CSA S16-19設計コード追加
      鉄骨設計にカナダのCAN/CSA S16-19設計コードが追加され、カナダのデフォルトの設計コードとなります。よって、カナダの設計コードに従って設計されるモデルに対して、設計コードの年版が指定されない場合、STAAD.Proは自動的にこちらの設計コードを使用します。

    2. ユーロ鋼設計コードのエンベロープ機能改善
      ユーロ鋼設計コード EN 1993-1-1 に準拠した鉄鋼設計が改善され、強度とサービサビリティとして分類されたエンベロープや荷重の組み合わせに対してチェックを実行できるようになりました。定義されたエンベロープのタイプを基に適切なチェックが実施されます。

    3. 中国の風荷重機能改善
      中国設計基準GB50009-2012に準拠して定義される風荷重の設定が以下のように改善されました。
      ● インド設計の風荷重追加と共に、風荷重定義の新規追加ダイアログが変更され、最初から設計コードを選ぶ必要があります。
      ● 構造の高さを自動的に認識できるようになりました。
      ● 対応構造のタイプが拡張され、トラス構造あるいは円筒の構造を選択できます。
      ● 面の定義方法が追加され、選択方法として、「自動」、「グループ」、「メンバーリスト」、「範囲」をいずれか選択できます。
      ● 中国設計基準GB50009-2012に準拠して生成された風圧プロファイルをカスタマイズできるようになりました。
      ● 構造面の認識が改善され、より正確に構造面を認識できます。


    4. プレート解析結果の改善
      ポスト処理にプレートのエンベロープの解析結果を表示でき、荷重の影響を視覚に確認でき、モデルの最適化をより容易に行えます。


  7. OpenSTAADの更新
    OpenSTAADを活用することで、STAAD.Pro の複数のプロセスが自動化でき、効率アップを図れます。本リリースでは、以下のようにOpenSTAADが更新されました。
    ● 解析をバックグラウンドで実施するように設定でき、解析実施中には解析ダイアログを非表示できます。また、解析完了後ポスト処理を自動的に起動するように設定できます。
    ● Direct Analysisのコマンドおよびケーブル荷重に対応できます。
    ● CONNECTプロジェクトデータ取り扱いのため新規機能が追加されました。
    ● パラメトリックモデル取り扱い機能が改善されました。
    詳細についてSTAAD.Pro と梱包される「OpenSTAAD Documentation」をご覧ください。OpenSTAAD Documentationはデフォルトとして以下の場所に保存されます。
    C:\Program Files\Bentley\Engineering\STAAD.Pro CONNECT Edition\Help\OSAPP

  8. その他
    本リリースよりRCDCが以下のように更新されています。
    ● AS 3600:2018に準拠したパイルキャップ設計機能が追加されました。
    ● 段差のある壁やテーパー断面の壁の設計機能が追加されました。
    ● iTwinサービスを用いて、タンク設計より配筋レイアウトをiModelにエクスポート機能が追加されました。
    ● 地震荷重ケースおよび風荷重ケースに対応するユーロ設計コードが改善されました。
    ● 地盤荷重および流体荷重の種類が追加されました
    詳細について、RCDCのリリースアナウンスメントをご覧ください。 

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追伸
● STAAD.Pro CONNECT Edition Update 8 v22.08.00.175のリリースアナウンスメント(英語)
● RCDC (SACD) CONNECT Edition V11 (11.00.00.143)のリリースアナウンスメント(英語)
● Bentleyソフトウェアダウンロサイトの使い方
● SESに関する資料(SESは“Subscription Entitlement Service”の略称で、旧名称はCONNECT License(CL)でした)
● STAAD.Pro CONNECT Edition Update 3 Physical Modeler の日本語版ヘルプはこちらです。Update 8への更新予定はありません。
● 日本語版Readme (Update 8)はこちらです。また、この日本語版Readmeは製品インストール時にインストールウィザードの右上の をクリックしても表示されます。
● STAAD.Proの日本語版のオンラインヘルプドキュメント(Update 6)はこちらです。現時点では、日本の設計コードおよびテクニカルリファレンスが翻訳されました。今後、他のチャプターの日本語版も随時更新されます。